2007年8月5日日曜日

台本をベースにした、練習が始まる  070804





 佐藤先生のダンスの練習の後、ホワイトボードに多田先生が、上手に!! (音楽以外に絵を描く才能もあるんですねえ!!)舞台の絵を描かれて、舞台での動きのイメージを作りながら、台本を持って実際に舞台での動きをしながら、せりふをしゃべっていった。歌は省略して、第一幕まで、終了。
 昨年までは、台本の読み合わせだけを動かずにやっていたように思うが、いきなり、舞台をイメージして、動きながらせりふをしゃべる練習を始めたのは、なかなかスルドイ!!!と思った。
 というのは、何事も、最終的な「成果」や「OUTPUT」や、上達した姿をイメージしながら、最初から、複雑なものを複雑なままに・・・・体に覚えこませていくというのが、演劇やミュージカルだけでなく、さまざまな生活の場面で有効な方法論だと思っていたからだ。
 複雑なものを部分に分け、せりふはせりふだけをまず覚える・・・というのではなく、最初から最終的な舞台での「成果」をイメージしながら、複雑な状況を設定し、そのなかで、体の動きとともにせりふも歌も体にしみこませるように覚えていく これを、個人の反復練習の中で、どのように行うのか・・・・。大熊は、せりふも歌もテープに吹き込んで、運転しながら、何度も何度もBGMのように聞いて、(意識を分散させつつ・・・)脳にしみこませているのだが、せりふに最初から、舞台での動きのイメージが連動しているほうが、より上手に本番での成果につながるような記憶として定着するのではないかと思っている。
 今年の2月3日、岡山県立大学の主催で、平田オリザの講演とワークショップが開かれた。テーマは、●市民と保健医療福祉専門職の相互理解のために!演劇が介護の世界とどうリンクしているのか、参考になった。 そのときの学びを別のブログに載せているので、転載する。



■複雑なものを複雑なままに 平田オリザ『演技と演出』からの学び 2007/2/7 大熊の日常  ブログ より
平田オリザの著作は二冊読んでいた。講談社現代新書  演劇入門   演技と演出昨年秋、偶然本屋で見つけた。ちょうど、大熊が趣味活動で5年間続けている真備町の手作り町民ミュージカルで、演技に上達するにはどうすればよいか、指針を探していたところだった。『演技と演出』では、平田オリザが国内外で、演劇を通じて
●身体表現●言葉●コミュニケーションなど
に興味を持ってもらうために開いているワークショップの流れに沿って、構成されている。この中で印象に残ったのは、認知心理学の一分野である★ アフォーダンスの研究者との共同研究の話しだ。

▼俳優は複雑な動きをする時ほど、多くの情報を一緒に記憶している。単に台詞を言うという動作を記憶するのではなく、その瞬間に、何が見え、何が聞こえているのかを、同時に記憶している。
▼ある単一の行動を繰り返し訓練するよりも、適度な負荷をかけながら複雑な動きを複雑なままに習得した方が、より大きな成果が得られる。▼学習の内容を細分化して記憶するのではなく、複雑な体験の中で学ぶ必要がある。
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★複雑なものを★複雑なままに
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が、キーワードだ。介護の現場でも、この発想はインパクトがある。現場の複雑な体験の中に、学びの機会が埋め込まれている… というような発想からでは、その埋め込まれた学習の機会を、どのように、発掘し、チームで共有していくか…学びを促進するファシリテーターとしての、リーダーシップが問われている。例えば、大熊としては、職員通用口の暗証番号を、指先に覚え込ませるという、他愛もないことを捉えて
●これは職員の脳トレ
●最初から、身体の技として上達した究極の段階である、ブラインドタッチを、そのままのやり方で、反復練習する,
 ということを勧めている。介護の現場での身体の技も、状況に応じた即興的な動きの習得のためには、★複雑なものを★複雑なままにをキーワードに、振り返りの中から、学びをファシリテートすることが必要ではないだろうか。

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